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【国指定】ニホンカモシカ

更新日:2017年4月1日

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特別天然記念物

ニホンカモシカ
【指定日】昭和30年2月15日
【所在】御在所岳を中心とする鈴鹿山脈一帯

ニホンカモシカは、日本のみに生息する学術的に貴重な動物である。かつては高山でしか見られず、幻の動物・生きた化石と言われ、その姿を今に生き続けている。形態など原始的な特徴を有しており、進化を考えるうえで興味深い動物である。

大きさは大型犬くらいで雌雄とも生え変わらない2本の角があり、体重は25kg~36kg、性格はおとなしいが不用意に近づくと「シュウッ、シュッ」という威嚇音(いかくおん)を発する。好奇心が強く、時折首をかしげて岩場に立つ姿から「山の哲学者」とも言われている。主に森林地帯に生息し、単独か母仔の2頭でなわばりを形成する。採食は常緑広葉樹や草本類を好み、コケ類や小枝を食べることがある。この地方ではニクやクラシシという呼び名がある。

現在、鈴鹿山地における平均生息密度は0.8頭/平方キロメートル(2008年調査)と低下している。近年、全国各地でニホンジカとの競合関係が示唆されており、生息地への影響が懸念される。今後は増加しているニホンジカの管理が必須である。

御在所岳山上にあった(財)日本カモシカセンターは、カモシカの生態・増殖・保護等の学術研究がなされていた。昭和40(1965)年に世界初の飼育下での完全繁殖に成功し、同61(1986)年に開催された「国際かもしか学術シンポジウム」では、諸外国の研究者が交流しカモシカ研究の発展に大きな役割を果たした。しかし施設の老朽化、入園者の減少などの理由から平成18(2006)年11月、惜しまれつつも閉園した。

市街地と隣接していながらニホンカモシカが生息し、かつ種の保存が維持されている菰野町の自然環境は、後世に繋ぐ貴重な財産である。

このページに関する問い合わせ先

コミュニティ振興課
電話番号:059-391-1160
ファクス番号:059-328-5995