僧兵まつり
更新日:2017年4月1日
毎年10月に行われる湯の山温泉の僧兵まつり。永禄年間に三嶽寺で勢力を誇っていた僧兵にちなんで、明治時代から僧兵姿が再現されている。
火の粉と水しぶきが夜空に舞う
漆黒の夜空に浮き立つ松明の紅。渓谷にこだまする僧兵太鼓。
天を紅く染める湯の山の壮大な火まつりは、湯の山温泉と僧兵の長い歴史を今に伝える。
天台宗の三嶽寺が湯の山に建てられたのは、大同二年(807)と伝えられています。その七百六十年あまりをへた永禄十一年(1568)織田信長の伊勢進攻によってこの三嶽寺も他の天台宗寺院と同じく焼き討ちにあいました。そのときに勇敢に戦った僧兵たちの勇姿を、今に伝えるのがこの僧兵まつりです。
毎年十月に行われる僧兵まつりは、六百キロにもなる大きな樽みこしに、松明百本ほどをつけて練り歩く「火炎みこし」で有名な壮大なまつりです。
三嶽寺でお祓いを受けたみこしは、寺からロープウェイ乗り場までを約一時間かけておりてきます。火の粉が激しく飛び散りますので、道中ではびしょびしょになるくらいに水をかけてもらいます。坂道ですので担ぐのが難しく、地元の青年団から四十人くらい助っ人にきてもらっています。
まつりで使う松明や篝の準備は、地元の「僧兵まつり保存会」のみんなで行っています。松明には油分を多く含んだ松のジン(芯に近い部分)を使っています。
十月の夜ということもあって、少し肌寒い季節のまつりですが、大変迫力のあるまつりですので、ぜひ「火炎みこし」を見にきてください。
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