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【町指定】正眼寺の土方家寄進涅槃図

更新日:2017年4月1日

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有形文化財

【町指定】正眼時の土方家寄進涅槃図
【指定日】平成19年4月20日
【所在】大字菰野 正眼寺

正眼寺にあるこの涅槃図は、平成13(2001)年、長い間寺の天井袋に入れられていたところを発見された。この涅槃図は寛永8(1631)年、菰野藩祖雄氏の妻玉雄院が寄進したものである。

軸の裏側には2枚の裏書きが貼り付けられており、そのあらましは、

「勢州三重郡薦野村新福山正眼寺涅槃像は土方七右衛門殿のお袋さまをはじめ、家中の上下衆及び西中東薦野の民百姓そして黒川一郎兵衛のご息女蒲生源兵衛の女小姓などのお志を以ってでき候なり、寛永八年二月八日願主宗賢侍」

と住職の宗賢和尚の筆で記されており、制作当時の謂れがよく判る。裏書きにある土方七右衛門とは2代藩主雄高のことである。しかし七右衛門は生来病弱で、この前年18歳の時疱瘡(天然痘)を患い、父の雄氏は心配して八幡大菩薩に祈願して、ようやく小康を保っているに過ぎなかった。母の玉雄院は七右衛門の容体を案じて、正眼寺の薬師如来のご加護を受けるべく、涅槃図の寄進を決めた。

この涅槃図の特色は、中国南宋時代の流れをくむ、安土桃山時代から江戸時代初期の作とされ、図像的に京都の長福寺本に近いものと言える。図の特色は、朱と緑の色を濃い目に用いて、画面を明るく引き立てており、また、金色もほどよく残されている点である。
 

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